たつの・赤トンボを増やそう会について
当会の活動の概要と動画集
人工飼育等の経緯概要
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1)私たちがなぜアキアカネに着目して活動を始めたのか、そして三木露風とアキアカネの関係、さらには現状調査から人工飼育実験の模様、等々の経緯を解説しています。(2016年に制作、約26分)
【動画】アキアカネの人工飼等の模様
2)H28年度(2016年)の田んぼ等で羽化させる実験について、どのような方法で行なったのか、或いは子供たちとの行事や”たつの赤とんぼ米”についても説明しています。また、アキアカネが羽化し得る農薬を特定しました。(約31分)
【動画】H28年度の活動概要 アキアカネの群れ飛ぶ風景とは?
- 1)今ではほとんど見られなくなったアキアカネの珍しいシーンです。 宍粟市でアキアカネが群れ飛ぶ情景を偶然撮影出来ました。(昔よりはるかに少ないですが)(2019年9月、約1分) 【動画】アキアカネが群れ飛ぶ風景
アキアカネの生態にあった方法で増やそう!
- 1)宍粟市でアキアカネを捕獲し、水を入れたガラスの瓶に産卵させる場面(2019年11月、約4分) 【動画】アキアカネの捕獲と産卵
- 2)宍粟市でアキアカネが自然産卵している場面(最後は10ツガイに?)(2019年11月、約3分半) 【動画】アキアカネの10ツガイの同時産卵
- 3)宍粟市の産卵している田んぼの雰囲気を持たせた水たまりを、当会のメインの実験施設のトンボ池に作りました。 トンボ池の2段目木道の下の水たまりにアキアカネが産卵している場面です。つまり、初めて"おびき寄せ"に成功したということです。
- 【動画】トンボ池でアキアカネのおびき寄せと自然産卵に成功!
”モグラの穴”のトラブルを克服してやっと成功!
- 1)実は、上記3の実験に成功するまでにいろいろ難儀しました。2017年5月に初めてトンボ池に人工の水たまりを作りました。 その目的は、宍粟市の田んぼに似せた水たまりを作ったら、アキアカネをおびき寄せて、そこに産卵させることが出来るのではないかと考えました。しかし、2018年はモグラが穴を掘って水が抜けてしまって失敗しまいました。
- 2)そこで、その年の10月に下に防水シートを敷いて、水たまりを作り直し、2019年11月にようやく産卵させることに成功しました。
- 3)そして、翌年(2020年)の6月にはそれらを自然羽化させ、合計93匹の羽化に成功しました。このことは今後ますます増えるであろう放棄田の有効活用の1つのヒントになると思っています。
2022年はトンボ池の人工の水たまりで、アキアカネが346匹自然羽化
- 1)下は、トンボ池の人工の水たまりに産卵させた後、その翌年自然羽化したアキアカネを調査している模様です。(2022年6月下旬、約2分) 【動画】トンボ池の水たまりでアキアカネの羽化の調査
- この水たまりのサイズは、東西3.5m×南北2.5m=8.75㎡で、1㎡当り羽化数=39匹でした。他者の論文を調べると、アキアカネが減少し始めたH14年(2000年)頃のデータで、最多でも1㎡当り8.2匹と記載されていましたので、当会のこの実験の羽化数がいかに多かったかが分かりました。
宍粟市の田んぼに置いたトロ箱でも自然羽化に成功!
- 1)宍粟市の田んぼに土と水を入れたトロ箱を3週間ほど置いた(放置した)後、トンボ池に持ち帰って赤トンボハウスに保管しました。 2)その翌年の7月に羽化するかどうかを試しましたら、うまく羽化してくれました。下は羽化を確認している場面です。(2022年7月、約2分)
- 【動画】宍粟市の田んぼに置いたトロ箱からも羽化" 田んぼに置いていたのはトロ箱2台で、面積はいずれも約0.3㎡でした。また1台目の羽化数は17匹(1㎡当り57匹)、2台目の羽化数は23匹(1㎡当り77匹)でした。これらも1㎡当りの羽化数は驚異的な結果となりました。
アキアカネのヤゴは何を食べて羽化までたどり着くのか?
- a,上記1の1)や2)の実験では、アキアカネに対して、人工飼育のエサとしてはミジンコを与えて羽化させていました。では、ミジンコ以外のものは食べないのか?或いは、ミジンコを食べられるような大きさになるまでは、何を食べているのか?いわゆる”赤ちゃんの時は何を食べているのか?”等々の疑問がずーっとありましたが、やっとその答が見つかりました! b,それを調べる為に、顕微鏡のプレパラートの上に水を少しためて卵を置き、孵化するのを待ちました。孵化するとすぐにミドリムシ(ユーグレナ)入りの溶液を投与しました。 下の動画はその時の模様です。生まれたてのヤゴが小さなミドリムシを食べている場面です。(約2分) ヤゴの口が大きく開いて、目の前前にいた小さいミドリムシが消えていっているのが見えますよね?
- 【動画】生まれたてのヤゴがミドリムシを食べている場面
- c,次に、当会の実験施設のトンボ池では、いろんな微生物がいますが、その典型的なものが、ミドリムシ(ユーグレナ)、ウチワヒゲムシ、ボルボックスの3種類です。 下の動画でその3種類の微生物をご覧ください。(約2分)
- 【動画】トンボ池の微生物3種類
- この3種類は、いずれも光合成をします。光合成によってCO2を体内に取り込んでO2を出します。 彼らが死滅しだら、そのまま水中の底に堆積していきます。そのような死骸がどんどん溜まることによって、水中のCO2が固定化され、気体と液体のCO2の量を少しずつ減らすことにつながります。(量的には”超・超微々たるもの”ですがね)
- d,次の動画は、自家製馬糞堆肥をまいた場所の微生物の状況を記録したものです。この動画では、大きさの異なる微生物が複数見られます。(約5分)
- 【動画】トンボ池の微生物たち
- e,下の動画は、大変天気の良い昼頃(12時前)の模様です。陽当りが良いと、数も多いし、動きも大変活発です。(約1分)
- 【動画】マコモ畑3段目馬糞堆肥をまいた個所(西南)の微生物
- f,さて、ここで自家製馬糞堆肥と室内で培養したミドリムシだけで、アキアカネが羽化するかどうかを試した動画をご覧ください。(約8分)
- 【動画】自家製馬糞堆肥とミドリムシによる羽化実験
- この動画で、自家製馬糞堆肥とミドリムシのみてでアキアカネ羽化出来るのを実証出来たことになります。さらにそのことから、幼齢期の彼らのエサ(微生物)を増やして、彼らの生存率向上を図りたいと思っています。
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g,最後に、自家製馬糞堆肥作りの模様をご覧ください。(約14分)
- 【動画】自家製馬糞堆肥作りの模様
ウスバキトンボとアキアカネを見間違わないでネ!!
- 1)活動を始めた頃は、夏から秋にかけて、ゴルフ場等でよく見かけるトンボを見て”君たちが激減したと騒いでいる赤トンボは、全然減っていないよ”としたり顔(今風に言うと”ドヤ顔”)で知人や友人がよく言っていました。 2)平成23年(2011年)11月の神戸新聞に、”三木露風が詠んだ童謡赤とんぼのモデルはアキアカネではなく、ウスバキトンボだ”と指摘する記事が出ました。下の新聞記事のリンクをクリックすると3つの記事が並んでいますが、真ん中の記事の右から10行目あたりをご覧下さい。 (新聞記事記事のリンク) それを見て大変驚くと同時に、”そんな馬鹿な!私たちがやっていることが。根底からひっくり返ってしまう”と危機感を募らせました。 しかしその後、同年12月にその記事に対して、たつの市の霞城館館長さんから資料提供等があり、”止まっているよ 竿の先”の部分は赤トンボの種類、という記事が出ました。 (上記の新聞記事の一番上の記事参照)小生はこれを読んで。ホッと胸をなでおろしました。 3)では、ここで、”ウスバキトンボが飛んでいる”動画と、アキアカネの習性と言われている”先端が細い棒の先に止まる”動画をご覧下さい。
- 【動画】たつの市内でウスバキトンボが飛んでいる場面 【動画】氷ノ山でアキアカネを細い棒の先に止めている場面 【動画】トンボ池でアキアカネを枝の先に止めた場面